【現役サロンオーナー解説】乾燥肌に悩む30代女性のためのスキンケア完全ガイド

「なんだか最近、肌がカサカサする…」
「化粧のりが悪くなった気がする…」
「鏡を見るたびに小じわが気になる…」

30歳をすぎてから、こんな悩みを抱えることが増えていませんか?特に1月、2月の厳しい寒さと乾燥した空気は、乾燥したお肌をさらに脅かします。また、暖房の効いた室内と冷たい外気の温度差も、肌のバリア機能をさらに低下させ、うるおいを奪っていきますから本当に過酷な時期といえるでしょう。

この記事では、30代女性の乾燥肌の原因を解説し、正しいスキンケア方法と日常生活での対策をご紹介します。適切なケアを続けることで、カサつきやくすみが解消され、もっちりとしたハリのある肌を取り戻すことができますよ。

さあ、一緒に乾燥知らずの美肌を目指しましょう!

30代の肌が乾燥するワケ

30代乾燥肌

肌は年齢を重ねるたびに変化しており、とくに20代から30代、40代から50代にかけて大きく変わって肌トラブルやエイジングが表面化するようになります。

ですから20代には気にならなかった乾燥も、30歳を境に感じるようになるわけです。では、30代で何がどう変わるのか具体的に解説します。

皮脂・水分(汗)量の減少

30代になると、肌から分泌される皮脂と水分(汗)が少なくなります。

皮脂と水分(汗)は肌の表面で交じり合って「皮脂膜」を形成し、うるおいの蒸発を防ぐ重要な役割を果たしていますが、減少することで皮脂膜が薄くなります。

そうすると肌のうるおいが逃げやすくなり、乾燥を感じるようになるのです。

ホルモンバランスの変動

30代は仕事や家庭でストレスを感じることも多く、ホルモンバランスが崩れやすい時期です。また、妊娠や出産を機にホルモンバランスが大きく変化します。

特に女性ホルモンのエストロゲンは肌の水分保持に重要な役割を果たしていますが、ストレスや生活習慣の乱れ、妊娠・出産によって減少すると、肌の乾燥につながります。

ターンオーバーの遅れ

肌の細胞は通常28日周期で生まれ変わりますが(ターンオーバー)、30代になるとこのサイクルが遅くなり始め、35日前後に伸びることがあります。それに加えて、最近は紫外線量が昔の8倍といわれており、紫外線ダメージによってターンオーバーがさらに遅れがちです。

そうすると、うるおいに満ちた新しい細胞が生まれにくくなり、さらにうるおいを失った古い角質が肌に残り続けるので、肌表面がゴワつきます。

肌が硬くなると化粧水などの浸透が妨げられ、さらに乾燥がひどくなるという悪循環が生まれます。

乾燥肌改善のための正しいスキンケアステップ

スキンケア

肌の乾燥を改善するためには、毎日のスキンケアが欠かせません。スキンケアの効果を出すには、適切な化粧品を選び、正しく使うことが大切です。

ここでは、乾燥肌を改善する正しいスキンケア方法をお伝えします。

汚れを落としてうるおいを残すクレンジング・洗顔

乾燥肌の方がまず見直すべきは、クレンジングです。なぜなら、落とす作業は一番肌に負担がかかり、それが乾燥を悪化させる原因となっている場合が多いから。

クレンジングと洗顔を見直して、正しく行えば、すぐに乾燥から解放されるかもしれません。次のことに注意して行いましょう。

クリームタイプやジェルタイプのクレンジングを選ぶ

バームやオイルタイプのクレンジング剤は、洗浄力が強く必要なうるおいまで落としてしまいます。

洗浄力と保湿力のバランスがよいクリームタイプやジェルタイプを選びましょう。

ぬるま湯(35度以下)で洗う

熱いお湯は皮脂を必要以上に奪います。一方で冷たすぎる水は、毛穴を締めて汚れが落ちにくくなってしまいます。

35度以下のぬるま湯を、手のひらですくって顔にかけるようにしてすすぎましょう。シャワーヘッドで上からすすぐと、たるみの原因になるのでやめましょう。

こすらない、優しく洗う

摩擦は肌のキメをなくし、乾燥を引き起こす原因になります。指先に力を入れず手のひら全体を使って、お顔を包み込むように洗いましょう。

洗顔フォームはネット等を使ってキメの細かく固めの泡をつくり、お顔に押し付けるようにして洗います。

洗顔後はすぐに保湿

洗顔後30分後が最も肌が乾燥する時間帯といわれます。30分以内にできるだけ早く保湿ケアをするように心がけましょう。理想は、洗顔後3分以内にケアが完了することです。

化粧品をエイジングケアできるものにシフト

30代からは「保湿」だけでなく「エイジングケア」の観点も取り入れましょう。

例えば、高保湿成分の「コラーゲン」「エラスチン」には、肌のハリと弾力を保つ機能があり、ただ水分を与えるだけではなくプラスアルファの効果も期待できます。

実際に、肌の「コラーゲン」と「エラスチン」の量は、30代になると20代のころの約半分まで減少するので、毎日のスキンケアでコラーゲンやエラスチンを活性化する成分を補うとよいでしょう。

化粧水を正しくつかう

化粧水は、肌に直接うるおいを届けられるアイテム。すみやかに肌に浸透させるには、量と使い方にコツがあります。次のことに注意して、化粧水を使いましょう。

コットンを使う

手のひらと顔の表面とでは、手のひらの方が水分を吸収します。そのため、手で化粧水をつけてしまうと、手のひらに化粧水が浸透し、肌に十分に届きません。

なので、化粧水はコットンに十分に浸して顔に塗布しましょう。手よりもコットンの方が均一に広がり、お顔のすみずみまで保湿できます。

塗布している間にコットンが乾いてきたら、かならず化粧水を足しましょう。乾いたコットンをそのまま使い続けると、肌の水分を吸い取りかえって乾燥を招きます。コットンは常にしっとりした状態で使いましょう。

適量を守る

化粧水に限らず、どの化粧品もメーカーが推奨する適量を守って使いましょう。

適量を守らないと、化粧品本来の効果が十分に感じられないことがあります。また、量が少ないと摩擦で肌を傷つけたり、反対に多いと毛穴に詰まってトラブルにつながることも。

確実に早く乾燥を改善したいなら、適量使いが鉄則です。

パッティングは毛穴にいれこむように

コットンでパッティングをする際は、毛穴の下から上にむかって入れ込むように優しくパッティングすると、化粧水がしっかり浸透します。

細かくリズミカルに顔の隅々まで行いましょう。

鼻筋、小鼻の横、鼻の下、口角、唇の下、まぶたなど細かい部分は、パッティングしにくいので、化粧水を湿らせたコットンで各箇所3秒ずつ軽く押さえて浸透させるといいですよ。

重ね付けする

化粧水は、まずコットンに湿らせて顔全体に塗布したら、再度コットンに追加して顔全体にパッティングというように、2〜3回に分けてつけましょう。化粧水はすぐ蒸発してしまうので、重ね付けが効果的です。

とくに乾燥しやすい目元、口元は何度か重ね付けして、シッカリ保湿しましょう。

保湿につよい美容液を使う

美容液は、有用成分の配合量が多く、ピンポイントで気になる肌トラブルにアプローチできます。ひどい肌には、保湿効果の高い成分が入った美容液を使ってみましょう。改善が早くなるかもしれません。

つぎの成分を含む美容液がおすすめです。

  • セラミド:肌の細胞間を埋める「セメント」のような役割をし、水分蒸発を防ぎます
  • ヒアルロン酸:自分の重量の1000倍もの水分を抱え込みます
  • コラーゲン:肌のうるおいと弾力を保つ働きがあり、加齢とともに減少するため補いたい成分です
  • スクワラン:皮脂に近い成分で、肌なじみが良く、乾燥を防いでバリア機能を高めます

毎日3分間マッサージ&週2~3回のピールオフパック

通常のケアに加えて、つぎのスペシャルケアを取り入れると肌の調子が安定し乾燥しらずの美しい肌になりますよ。

  • マッサー化粧水や美容液の浸透を高め、血行促進効果も。効果は20時間しか続かないため、毎日行うことが大切です。ただしやり方を間違えるとかえってシワ・たるみの原因になってしまうので正しいやり方を学びましょう。

正しいマッサージの仕方を知りたい方は、以下リンクをクリック。

  • ピールオフパック:毛穴の汚れや古い角質を取り除き、その後の化粧品の浸透率を高めます。美容成分がたくさん入っているパックを使うと、剥がす際のダメージが軽減され肌に負担がかかりません。ただし、肌が荒れやすい敏感肌の方、ニキビなどの炎症がある方は、控えるようにしましょう。

乾燥を防ぐ生活習慣

生活習慣

肌の乾燥は、スキンケアだけでなく生活習慣も見直すと体の内側からも予防できます。ここでは、乾燥を防ぐ生活習慣を紹介します。

水分を多く摂取する

肌の水分不足は体内の水分不足を反映していることもあります。とくに、1月2月の冬は、乾燥がひどいのに寒いからと言って水分を摂らない方が増えやすい時期。

理想は、1日2リットルの水分摂取です。一気にとるのは難しいので、500ミリリットルを4回に分けて飲むとよいでしょう。飲むのは、水やハーブティーがおすすめ。コーヒーや緑茶などのカフェイン飲料は利尿作用があるため、避けましょう。

飲み物で水分摂取が苦手な方は、スープや鍋料理、果物など食事からの水分を摂るようにするといいですよ。

睡眠の質を上げる

睡眠中に体内では成長ホルモンが分泌され、肌が受けたダメージを修復します。

とくに睡眠に入ってから2~4時間以内に成長ホルモンが多く分泌されるので、その間に深い睡眠をとることが大切。

就寝1時間前にはスマホやパソコンの使用を控え、入浴も済ませておきましょう。布団に入る直前は、ストレッチやアロマなどでリラックスし、質の良い睡眠につなげる準備を忘れずに。

肌にうるおいを与える食事をとる

肌のうるおいをサポートする栄養素を積極的に摂りましょう。次に紹介する栄養素は、乾燥予防に有効ですよ。

  • オメガ3脂肪酸:青魚(サバ、サーモンなど)、亜麻仁油、クルミに含まれます
  • ビタミンE:アボカド、ナッツ類、オリーブオイルに豊富です
  • ビタミンC:コラーゲン生成を助けます。柑橘類、キウイ、パプリカなどに含まれます
  • たんぱく質:肌の主成分であるコラーゲンの材料になります

入浴方法を見直す

入浴も、乾燥しにくい方法があります。次のことに注意して入りましょう。

  • 湯温は38〜40度くらいのぬるめに:熱すぎるお湯は皮脂を奪って肌を乾燥させます
  • 入浴時間は10〜15分程度に:長風呂は肌の水分を奪って乾燥の原因に
  • 保湿入浴剤を活用:乾燥肌向けの入浴剤を使うと、入浴中の乾燥を防げます
  • 入浴後はすぐに保湿:体が温まっているうちに全身の保湿をしましょう

室内環境を整える

冬場やエアコンの使用により乾燥した室内環境は、肌にとって大敵です。次のことを守って、乾燥しない室内環境を整えましょう。

  • 湿度は50〜60%に:加湿器などを使用して、湿度が下がりすぎないように注意しましょう
  • 観葉植物の活用:植物からの蒸散作用で、自然な加湿効果が得られます
  • 洗濯物の室内干し:湿度を高める効果があります(カビに注意)
  • 暖房の温度を低めに設定:過度な水分蒸発を抑えて乾燥を和らげましょう

乾燥肌を確実に改善したいならプロに相談

自己流のスキンケアで改善しないなら、プロのアドバイスを受けてみましょう。メリットは次のとおり。

  • 肌診断による的確なアドバイス:セルフチェックでは気づかない肌の状態が分かります
  • 自分に合った化粧品選び:数ある商品の中から、あなたの肌に最適なものを選べます
  • 効果的な使い方の指導:同じ化粧品でも、使い方で効果が大きく変わります
  • 生活習慣のアドバイス:肌に影響を与える生活習慣の改善点が分かります

RIRIサロンのオンラインスキンカウンセリングを紹介

RIRI Salonでは、スキンカウンセリングを行っています。オンラインもオフラインでも可能。プロの視点からあなたの肌状態を分析し、最適なケア方法をアドバイスいたします。

  • 詳細な肌分析:肌の状態を細かくチェック
  • パーソナライズされたケアプラン:あなたの肌状態、生活習慣、予算に合わせたケアプランをご提案
  • 継続的なサポート:一度きりではなく、経過を見ながらアドバイス
  • 化粧品の使い方指導:お持ちの化粧品の正しい使い方もアドバイス

スキンカウンセリングは、公式ウェブサイトから簡単に予約できます。ぜひご活用ください。

肌の乾燥から脱却するには「正しいスキンケア」x「生活習慣の見直し」

乾燥肌の改善には、正しいスキンケアと生活習慣の見直しが不可欠です。上で紹介した内容を実践し、乾燥肌からの脱却を目指しましょう。

ただし、一朝一夕で効果が出るものではありません。最低でも4週間(ターンオーバー1周期)は同じケアを続けることが大切です。

スマートフォンで定期的に肌の写真を撮り、記録すると変化が分かりやすいのでおすすめです。同じ時間、同じ光の条件で撮影すると比較しやすいでしょう。また、使った化粧品や食事内容、睡眠時間なども一緒に記録しておくと、どのような要因が肌に影響しているかが分かりやすくなりますよ。

すぐに効果が出なくても、焦らずに継続しましょう。

【特別編】よくある質問(FAQ)

Q&A

肌の乾燥に悩むお客様から、普段の生活の中でよく聞かれる質問と回答をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

「乾燥肌に日焼け止めは必要?」

必要です。 紫外線は肌の水分を奪い、バリア機能を低下させます。乾燥肌の方は「乾燥肌用」や「敏感肌用」と表示された低刺激性の日焼け止めを選びましょう。また、化粧下地としても使える保湿成分配合タイプがおすすめです。

「メイクの仕方で乾燥を防げる?」

一部防げます。 乾燥肌の方は、リキッドファンデーションやクリームタイプのファンデーションがおすすめです。パウダーファンデーションは肌の水分を吸収してさらに乾燥を招くことがあります。また、化粧下地に保湿効果の高いものを選ぶと、メイク中の乾燥も防げます。

「オイルは乾燥肌に良い?」

使い方次第です。 ホホバオイルやアルガンオイルなどの植物オイルは、適切に使えば乾燥肌に効果的です。化粧水で水分を与えた後、美容液の前後に数滴使うのがおすすめです。ただし、量が多すぎると毛穴詰まりの原因になることもあるので、2〜3滴程度から始めましょう。

「敏感肌でも使える保湿剤は?」

無添加・低刺激タイプが安心です。 香料、着色料、アルコール、鉱物油などの添加物が少ないものを選びましょう。セラミド、スクワランなどの成分はもともと肌にある成分なので敏感肌でも使いやすいです。また、「敏感肌用」「アレルギーテスト済み」などの表記があるものも参考になります。

「内側からのケアで効果的なサプリは?」

コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドのサプリが効果的です。 特にコラーゲンペプチドは吸収率が高く、研究でも肌の水分量増加が確認されています。また、ビタミンCはコラーゲン生成を助ける重要な栄養素です。ただし、サプリメントだけに頼らず、バランスの良い食事を基本にすることが大切です。

執筆者情報

1989年、愛知県名古屋市生まれ。
OL時代、以前から美容に興味があった自然派化粧品販売をサイドワークとして始める。

当時、肌の赤みとニキビに中学生の頃から気になっていたが、肌のしくみや美容学を学ぶうちに正しいスキンケア方法が身につき、肌の調子が安定した。

自分の経験をもとに、肌悩みによって自信を無くした女性に、スキンカウンセリング、正しいホームケアのアドバイス、美しく前向きになるサポートをスタートしたのち、OLから転身を図り独立し、2020年に常滑市内で自宅サロン を設⽴。

現在は、10代~60代の女性を対象にした美容カウンセリング、スキンケアの提案、フェイシャルトリートメント、メイク等美容レッスン、カラー判定を提供。きめ細やかなサポートには定評があり、これまで、1,000人以上のお客様をサポート。

<資格・経歴一覧>
特級コスメコンシェルジュ
JMA日本メイクアップ技術検定1級
骨格診断アドバイザー検定1級
パーソナルカラー実務検定1級
カウンセリングアドバイザー修了
スキンケアアドバイザー修了
メイクアップアドバイザー修了
カラーアドバイザー修了
メイクアッププライマリ修了