コラム

アトピー肌を強化するために!うるおいを与える化粧水を選ぶポイント

アトピー肌は刺激に敏感に反応し、強いかゆみと湿疹を伴います。

肌を整えるために化粧品を使ってもかえって刺激となり、満足なお手入れができないかたも多くいます。

アトピー肌は肌が乾燥している状態であるため、肌にやさしい化粧水を使って保湿することで改善できます。

化粧水を選ぶための3つのポイントは、「配合成分がシンプル」「人間の肌に近い保湿成分配合」「刺激成分が無添加」であることです。

ここでは、アトピー肌の化粧水を選ぶポイントを紹介します。

アトピー肌について

女性 皮ふ

アトピー肌とは、アトピー性皮膚炎を起こしている肌のことを指し、強いかゆみと発疹が繰り返し起こります。

ここでは、「アトピー肌の特徴」について説明します。

アトピー肌の特徴

アトピー性皮膚炎を起こした肌は、バリア機能が低下しており、外部の刺激に敏感に反応してかゆみが起こります。

また、皮膚内部の水分が蒸発して肌が乾燥することで、よりかゆみが強くなります。

かゆみが強いと我慢できず掻いてしまい、さらに肌を傷つけて肌の状態が悪化します。するとまた強いかゆみが表れ、悪循環となります。

化粧水を使って肌を保湿することは、アトピー肌をやわらげるために非常に大切です。

アトピー肌が使える化粧水を選ぶポイント

皮膚のケア

アトピー肌はデリケートで、肌に負担のかからない化粧水を選ぶ必要があります。

化粧水を選ぶときは「配合成分がシンプル」「人間の肌に近い保湿成分配合」「刺激成分が無添加」の3つのポイントに注意しましょう。

配合されている成分がシンプルであること

化粧水には、効果を高めるために多くの成分が配合されています。

ところが、中には刺激となる成分も含まれていることがあり、アトピー肌にとって負担になる場合があります。また、一般的に安全性が高いとされるオーガニックや植物性成分のみが配合された化粧水であっても、複数の成分が合わさると刺激が強くなる場合があります。

したがって、刺激に敏感となっているアトピー肌には、配合されている成分が少なくシンプルな化粧水がおすすめです。

一般化粧水であれば、パッケージに配合されている成分が記載されているので確認するとよいでしょう。

医薬部外品や薬用化粧水は、成分の記載がパッケージにない場合があるので、メーカーのホームページでチェックするようにしましょう。

肌の成分に近い保湿成分が配合されていること

アトピー肌のバリア機能を高めるためにうるおいが必要です。しかし、化粧水に配合された保湿成分が肌に刺激となっては良くありません。

アトピー肌のかたは、肌の成分に近い保湿成分が配合された化粧水を使いましょう。
肌とよく似ているとされている保湿成分は次のとおりです。

・セラミド(ヒト型セラミド)
セラミドとは肌の角質に存在しており、水分を挟み込んで貯蔵するので保湿力が非常に高いです。

なかでも、ヒト型セラミドは構造が人間のセラミドと最も似ていて、肌への親和性が高いといわれています。

化粧水によく配合されているヒト型セラミドは次の4つです。

・セラミド1(セラミドEOP)
・セラミド2(セラミドNG、セラミドNS)
・セラミド3(セラミドNP)
・セラミド6・6Ⅱ(セラミドAP)

化粧水の成分欄に記載があるか確認し、購入時の参考にしましょう。

・ヒアルロン酸
肌の天然保湿因子(NMF)に構造が近く、肌へ負担なく浸透力を高めることができます。

ヒアルロン酸は水分を抱え込む働きがあり、セラミドには劣るものの保水力は比較的高い成分です。

体内にあるヒアルロン酸は大半が皮ふに存在しているため、顔に使用する化粧水だけでなくボディクリームやハンドクリームなどにもよく配合されています。

・スクワラン
皮脂の成分に近く、肌の水分蒸発を防ぐ働きがあります。

アトピー肌はバリア機能が低下し水分が蒸発しやすくなっているため、肌に蓋をする油分が必要です。しかし、質の悪い油分や皮脂と性質が違いすぎる成分は、肌に負担となり状態を悪化させます。

スクワランは天然の成分で人間の皮脂の中にも存在する成分なので、安全性が高く安心して使用できます。

刺激となる成分が無添加であること

アトピー肌には、刺激となる添加物が極力含まれない化粧水を選びましょう。
肌に刺激となる添加物は次のとおりです。

・防腐剤
・香料
・石油系界面活性剤
・着色料
・アルコール

一般的に、添加物が含まれない化粧水は刺激が少なくアトピー肌のかたも安心して使用できます。しかし、まれに無添加であっても、人によっては肌トラブルが起こる可能性があります。

化粧水を初めて使用する場合は、事前にパッチテストを行い問題なく使えるかどうか確認をしておきましょう。

アトピー肌の人が気を付けること

person doing hand sign during daytime

アトピー肌のかたは、化粧水の質だけでなく使い方にも気を遣うようにしましょう。また、普段の生活の中でアトピー肌を悪化させない行動をすることも必要です。

ここでは、アトピー肌を悪化させない「化粧水の使い方」と「日常生活の過ごし方」について説明します。

アトピー肌を悪化させない化粧水の使い方

アトピー肌のかたにおすすめの化粧水の使い方は次のとおりです。

1.化粧水を多めに手のひらにとり、少し温めてから両頬、額、鼻、顎先にのせる。
2.顔の内側から外側に向かってのばす。
3.両手で顔を包み、ハンドプレスを行う。

化粧水のつけ方はコットンと手と2通りあり、健康な肌のかたであれば好みの方法でつけることができます。

しかし、アトピー肌のかたがコットンを使うと、素材が肌に刺激となることや、肌との摩擦が起こりやすいことから、おすすめの方法とはいえません。
摩擦が起こりにくく、ぬくもりを感じられる手でつけるようにしましょう。

アトピー肌はデリケートで、冷たい化粧水は刺激となることがあるため、手のひらで顔につける前に少し温めておくのもおすすめです。

一方で、化粧水を手で付ける場合であっても、量が少ないと滑りが悪くなり摩擦が起こりやすくなります。化粧水は通常よりも多めに出し、素早く顔につけるようにしましょう。

また、化粧水を顔にのばす時に皮膚を引っ張る、こするなど肌に刺激となる行為は避けましょう。化粧水をなじませようと顔を強く打ちパッティングすることも、肌を傷つけアトピー肌を悪化させる原因となります。

アトピー肌を悪化させない日常生活の過ごし方

化粧水による保湿と併せて、アトピー肌の状態を悪化させない生活を心がけましょう。
日常生活での注意点は次のとおりです。

・かゆみを感じて掻く行為を控える
アトピー肌に起こるかゆみは非常に強く、我慢することは大変なことです。かゆみが起こる前に原因を取り除くようにしましょう。

かゆみの原因に、乾燥とほてりが挙げられます。そこで、保湿剤の使用頻度を増やす、保冷剤を使用することでかゆみをやわらげましょう。

かゆみは血行が良くなるタイミングで出やすいので、お風呂の温度を上げすぎないように注意しましょう。また、飲酒をなるべく控えることも大切です。

・肌を清潔にする
汗をかいた状態で放置すると、雑菌が増殖しアトピー肌を悪化させます。できるだけ早くシャワーや水で洗い流し、肌を清潔に保つようにしましょう。

すぐに身体を洗浄できない場合は、刺激の少ないウェットティッシュで肌を押さえるようにしてこまめに拭き取りましょう。

・室内環境を清潔にする
部屋の掃除をしっかり行い、ダニや雑菌を寄せ付けない居住環境を整えましょう。

とくに、寝具は肌に直接触れるので、重点的に清掃しましょう。こまめに布団は干し、掃除機をかけ、半年に1度は洗濯するのもよいでしょう。

また、ダニがつきにくいポリエステル綿の布団に替えることもおすすめです。

アトピー肌は3つのポイントで化粧水を選び正しく使うこと

person holding white plastic pump bottle

アトピー肌は、バリア機能が低下して刺激に敏感になった状態です。うるおいも少なくなり肌が乾燥しています。

乾燥したアトピー肌は、化粧水でうるおいを補給し、十分な保湿をすることで予防ができます。化粧水を選ぶ3つのポイントは、「配合成分がシンプル」「人間の肌に近い保湿成分配合」「刺激成分が無添加」です。

アトピー肌を悪化させないために、化粧水を正しく使うとともに、清潔感のある生活を送ることも大切です。

清潔な環境下に身を置き、化粧水を使ったスキンケアでアトピー肌をやわらげましょう。

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